エサの食いつきで見極めよう!

メダカ飼育について質問を受ける中で、水換えのタイミングを聞かれることが多くあります。この水換えのタイミングについては、有名ブリーダー達はそれぞれのタイミングがあると思います。
換えすぎてもダメ、換えなさ過ぎてもダメ、私はすべてメダカが教えてくれていると思います。私のタイミングはエサをあげた時のエサの食い付きや食べる量の変化を重要にしています。
この方法ですと水槽によっては水質が安定するので、1か月~2か月水換えをしない事もあるほどです。また逆に1週間程で、換える時も出てきます。目視でキレイな状態で通常は水換えなど必要ないような水でも、この時に換えておかないと後に病気が発生することがほとんどです。水を換えた直後、すべてのメダカがエサの食いが良くなり、産卵も順調になるはずなのに、同じ環境、隣同士、同じ匹数の飼育でも容器により水質がダメになる事があります。そういった事がメダカ飼育にはありますので、必ず1週毎に水換えと言うのも間違ってはおりませんが、飼育者それぞれのタイミングを見つける事がメダカ飼育上達の肝になるのではと考えます。少し水が悪そうだなと肌感覚で分かるようになるとその時がそのタイミングとわかるようになります。

メダカ飼育イメージ

品種によるタイミング

もちろん品種によっても水換えの時期は変わります。
体外光やラメのメダカですと、極力きれいな水で、よく日に当てる、または明るい飼育用の照明器具を使うと、体外光やラメが体に乗りやすくなります。なぜかと言いますと、目に反射した太陽光やライトを当てることによりその表現が出やすくなると言うことです。ここに根拠はありませんが、私の経験上暗い環境で育てたメダカと上記の環境で育てたメダカでは同じ親から生まれたとは思えない程体外光、ラメに差がつく事がありました。ですので、早め早めの水換えによりメダカの特徴を出現しやすくすることが可能になります。

体外光やラメのメダカイメージ

これは飼育の為の水換えと観賞魚として仕上げるための水換えの違いでもあります。

最初にメダカ飼育にチャレンジする方も是非こういった水換えの方法もあると言うことを頭の片隅においてメダカ飼育をしてもらうと、今までに分からなかった水交換のタイミングを掴むのも早く見つけられると思います。もちろん日の当たり方や水草の有無、与えているメダカのエサの成分、水道水、井戸水、水槽の大きさ水量と等必ず同じ環境で皆が飼育できている訳ではありません。でもすべてはそこで生活しているメダカが教えてくれます。

水の換えすぎには注意!

病気が怖かったり、水質悪化を防ぐために頻繁に水を換えてしまおうと考える方もおられるかもしれませんが、あまり換えすぎてしまいますと、メダカにストレスを与えてしまったり、飼育者を怖がってしまったり、粘膜が剥がれてしまい、それにより発病してしまうので、気を付けましょう。

稚魚の水換えについて

また稚魚の水換えは親魚よりもより繊細な作業となります。特に稚魚はまだ骨も柔らかく強く網で掬ったりすると、そのせいで体が曲がってしまいます。それ以前に水を替えると死んでしまうかもしれないと、なかなか水を換えることに躊躇を覚える方も少なくないのではないでしょうか。

しかし稚魚も毎日の給餌による水質悪化のせいで弱ってしまったり、病気になる恐れがあります。病気を防ぐためにも是非稚魚の水換えもしてあげましょう。1mm目の網であればゆっくり掬い、ゆっくり同じ水温の水に戻せば問題ありません。それでも心配な場合はレンゲ等で少量の水と共に稚魚を移動させましょう。稚魚も親魚と同じく新鮮な水になると良くエサを食べるようになり、成長も早まります。また水量も多めにしてよく日の当たる場所においてあげると、さらに成長を促進させられます。孵化後~1cm程のサイズになるまでが一番心配な時期です。このような方法により早く成長をさせ、1匹でも多くの稚魚が多く成長できるように環境を整えましょう。
青水は稚魚の育成に適した水ですが、使い続けているとバランスが崩れ、水質悪化、病気の原因となります。程よい青水の維持と、水換えを行ってください。

飼育水の管理こそがメダカの管理と言っても過言ではないでしょう。メダカの成長はもちろん、産卵・繁殖に至るすべては水の管理次第です。良い水を作り、良いメダカを育てるように頑張りましょう。

メダカ飼育イメージ

飼育が上手くいく、水換えのタイミングの話

(花小屋 店主 戸松 具視 監修)