メダカ飼育イメージ

メダカは強い、だれでも飼育しやすいと言われます。確かに日本の環境にも順応できており、夏の暑さの高水温、冬の寒さの氷の下でも問題なく飼育できます。とは言え実際飼育し、繁殖となると中々上手くいかない、メダカが死んでしまうと、良く相談を受けます。産卵が無い場合は栄養不足や日照不足、オスとメスの相性などが考えられます。メダカが死んでしまう時、これには飼育に慣れている方でないとその原因がはっきりとわからない事が多く、意外とメダカは病気になりやすいと言う大前提の上、日々の観察の中に注意して行く事がとても大事なポイント言えます。
特にメダカがかかりやすい病気があります。代表的な3つの病気について、その症状、治療法などの説明をさせて頂きます。

白点病

初期の症状としましては、メダカが体をクネクネさせたり、水槽の横や底に体を擦りつけ、まるで痒くて体を書いている様な行動をとり始めます。中々気づかず重症化してしまうと、メダカのヒレや体に小さな白い点状が出てしまいます。
その原因は温度変化によるもので、季節のかわり目に急に寒くなったり、急に熱くなったりすることで、急激な水温変化がおきて、発症します。暑かった日に夕立で雨水が大量に入ってしまったり、水を換えた時に水温合わせを怠ると白点病にかかります。
もしこのようなメダカを発見した時には、すぐに治療を開始してください。市販の治療薬を規定量入れ、できれば水温の保持もしましょう。

水カビ病

初期の症状としましては、体に傷ができて、その場所が血がにじんだように赤くなります。そこから菌が繁殖して、体やヒレに白い綿の様な物が現れてきます。食欲もなくなり、上手く泳げない様になり、水面近くでじっとして動かない様になります。原因としましては水換え時の網による擦れ、過密飼育によるメダカ同士の体の擦れ、不意に容器や底砂などに体をぶつけた擦れなどが考えられます。

この病気は他のメダカにも移りますので、隔離をして下さい。市販の治療薬を用いて治療しますが、こまめに水も換え、細菌が繁殖しないように気を付けてください。治療中の給餌も止めてください。治療が進むとわた状の細菌がメダカから剥がれるように取れていきます。メダカの負担が無いようであれば、ピンセットなどでわた状の細菌を剥がしても結構です。早期の発見、治療が大事ですが、特に水を換える時に網で掬う時にはやさしくメダカを移動するように心がけてください。

尾ぐされ病

初期症状としては、尾が細くなりいつもより閉じたイメージとなります。上から見るとエサもよく食べ、元気に泳いでいるメダカでも、横見をすると気づく事が多い病気です。その為発見が遅れやすいですが、給餌の際にいつもより少しエサの食い付きが遅かったり、観察していると泳ぎに少し違和感を覚えます。原因としましては水質悪化です。尾ビレだけでは他のヒレにも症状が出ますが、ひどくなるとヒレが溶けてしまいます。予防としては定期的な水換えが最適です。しかし水温が高い時期やエサのあげすぎなどでは思ったよりも水質悪化が早まりますので、注意して下さい。
治療方法としては、症状が出ていないメダカとは隔離して市販の治療薬での治療となります。この菌は繁殖力が強いので、治療中も豆に水を替えてください。
症状が出ていないメダカにも今後症状が出ることがあります。病気のメダカがいた容器は水を換え、念のため容器もきれいに洗って注意深く症状が出ていなかったメダカの観察も続けてください。

薬浴中のメダカには軽くエアレーションをかけてあげると症状のおさまりも早くなります。

すべてのメダカの病気に言えることは、季節の変わり目、新規の導入時の水合わせ・温度合わせ、水換え時の網の使い方。水質悪化の予防、極端なエサのあげすぎにより発病してしまいます。メダカは病気になりやすので、しっかりとそのポイントをおさえ!元気にメダカが生活できるようにしてあげましょう。

メダカ飼育イメージ

知っておきたい。病気の発見ポイント。

(花小屋 店主 戸松 具視 監修)