ヒョウモントカゲモドキは外気温に合わせて体温を調整する変温(外温)動物です。
自然界では、昼間は太陽の熱で1日のサイクルを体内で感じたり、放射熱で暖まった石、土の上などで体を暖めています。
飼育下では人工的に自然界の環境をつくる必要があります。
生体、飼育スペースの環境に合わせてヒーターやランプを設置することが必要となります。
温度と湿度
亜熱帯地方に生息する生体ですのでやはり温度・湿度管理は重要なカギとなります。
時期にもよりますが現地では日中35℃近くまで上がり、夜間は23℃程にまで下がります。湿度は日中下がりますが夜間は上がります。
特にヒョウモントカゲモドキが寝床とする岩や石の下や枯れ死した植物の下などはさらに湿度が上がります。
しかしこの環境をそのままケージ内で再現するのは大変ですし必要はありません。
生体にはそれぞれ好適温度というものがあります。その生体が最も快適に過ごせる温度帯のことです。
ヒョウモントカゲモドキの場合23℃~32℃がそれにあたります。
またヒョウモントカゲモドキは変温動物(外温動物)という自分の体温が外気温の影響を受け変化してしまう生体です。
そのためケージ全体を32℃に温めてしまうとヒョウモントカゲモドキの体温も上昇しアクセル全開の状態がずっと続く事となってしまいます。
これでは体が壊れてしまいます。
逆にケージ全体が23℃まで下がったままだと食べた食餌が上手に消化できずやがて消化不良から拒食に陥ってしまいます。
このようなことが起きないようにケージの中に温度の高い部分と低い部分を作ってあげましょう。
具体的には(レプタイルヒート)で底面から保温し、ヒーター部のちょうど真上あたりにシェルターを設置します。
この時レプタイルヒートでケージの底面すべてを保温するのではなくケージの底面積の1/3以下の大きさのレプタイルヒートを選んで設置してください。
これによりシェルター内は蓄熱され内部は30℃以上にまで温度が上昇します。(飼育ケージの周りの温度の影響で30℃まで上がらない場合があります。必ず温度計で温度をチェックしてください。)
レプタイルヒートがシェルター部の底面だけに敷かれていることからシェルターから離れるに従い温度は下がり、シェルターから一番離れた位置では室温近くにまで下がっていることと思います。(ケージの大きさにより左右します。)
このように温度差がある環境を作ればヒョウモントカゲモドキは自分がいま居たい温度帯を自ら移動して選ぶことが出来ます。
湿度も同様でレプタイルヒートとシェルターの間に調湿防カビプレート(モイストキーパー)を設置することにより、ヒーターによって温められたモイストキーパーが適度な湿度を放出しシェルター内に自然下の寝床に近い状態を再現することができます。
またシェルターにモイストシェルターやモイストロックを使用することによりさらに過湿状態を再現でき、スムーズな脱皮のアシストをすることができます。
<設置例>
※各シェルターをクリックで、商品ページへ
特に日本の冬場の乾燥は砂漠以上といわれるほど異常に乾燥すると言われています。
脱皮不全がすぐに死に直結するような事はありませんが、指先に残された皮が指を壊死させる事故が良く起こります。
スムーズな脱皮が行われない場合は湿度調整できているかケージ内の環境を見直してあげてください。
ヒーター
亜熱帯地方に生息するヒョウモントカゲモドキにとって晩秋から春までの日本の気候はやはり過酷です。
特に幼体時期は寒さのストレスを与えずに成長させ体力を養う必要があります。
ヒョウモントカゲモドキの加温にはパネルヒーターやケージ内の空気を暖める上部設置型ヒーターが最適です。
ケージ内の温度を確認しながら最適なサイズを選んで設置してください。
レプタイルヒート
耐久性に優れ熱効率を高め、安心安全のキズに強く高耐久な6層構造。
住宅の床暖房として使用されている特殊ファイバー性のPTCを採用した自己温度制御式パネルヒーターです。
また均熱アルミの採用でヒーター全面が均一に暖まるので効率よくケージ内を暖めます。
使用ケージの底面積の1/3~1/2程度の大きさのものを選びましょう。
ヒーティングトップ
ケージの上に置くだけの簡単設置の薄型ヒーター。
ケージ内部に熱を伝え、空気を優しくあたためます。
ケージ上に置くだけなので、生体がヒーター表面に直接触れないためヤケドしにくく、爬虫類飼育に大切な霧吹きも気兼ねなく行えます。
保温球と違い光が出ないので夜間の保温にも最適。
ライティング
ナイトグロー
自然の月の光を再現する砂漠・熱帯環境テラリウム用、夜用散光型ランプです。
月光をイメージした青い光で、夜行性の生体が活動しやすい環境を作ります。
「サングロー」と併用し、切り替えて使用することで、昼夜のサイクルを再現することができます。
ナチュラルライト
自然な明るさで爬虫類や両生類、植物を色鮮やかに映し出すランプ。
すべての爬虫類・両生類にとって理想的な日中の光、可視光線・UVAを中心に照射します。
多くの爬虫類は自然界で太陽光に照らされて生活しています。
日中の光を照射することで、昼夜のサイクルがつくれ、新陳代謝を促進することができます。
湿度管理
調湿防カビプレート(モイストキーパー)
爬虫類の健康的な育成において湿度管理は重要であり、湿度が低すぎると脱皮不全等、水分が多すぎるとカビや皮膚疾患等の原因となります。
多孔質構造のセラミック製なので、床材やキッチンペーパーの下に敷くことで、余分な水分を吸い取り、びしょ濡れを防ぎ、その水分をゆっくりと放出することで、プレート付近を長時間高湿度に保ちます。
モイストシェルターコーナー
天面のくぼみに水を入れて高湿度を維持する、爬虫類が落ち着ける陶器製隠れ家。
コーナーにぴったり設置できるのでレイアウトケージ内も広々使えます。
天面のくぼみに水を入れて使用すると、シェルター内部を高い湿度に保ちます。大きめの貯水部で、たっぷり水を入れることができます。
ケージ内のお好きな位置に設置し、貯水部に水を入れてください。水なしでもお使いいただけますが、その場合は高湿度を保つ効果はありません。飼育環境や生体の状況に合わせてお使いください。湿度が必要な脱皮の前後や、ヒーターの使用で乾燥しすぎる時期などは、水を入れて使用することをおすすめします。
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