丈夫で飼育し易いヒョウモントカゲモドキですが当然のことながら病気にかかります。
ストレスが由来のものや衛生上から発生する病気など様々です。
〇皮膚疾患
〇腫瘍
〇外傷(尾の自切)
〇寄生虫
〇クル病などの栄養性疾患
〇消化機能疾患
等など多くの疾患があります。
尾の自切や小さな外傷以外では、自然治癒はありません。
順調に飼育していた個体がいきなり拒食した場合などは環境の改善などで治ることもありますが、餌を食べているのに痩せ始めてしまったとか、総排泄腔がいきなり真っ赤に腫れてしまったなどの場合素人判断の治療は非常に危険です。
すぐ獣医師に相談し適切な処置を行いましょう。
その際、飼育環境、特にケージ内の温度・湿度、外気温度、日々のエサについてなど出来る限りの情報を獣医師に伝えられるように普段から注意して飼育しましょう。
脱皮不全について
もっとも飼育していると気になる症状ではないでしょうか?
爬虫類は成長に伴い脱皮という行為をしなくてはなりません。
爬虫類の表皮は成長と共に大きくならないため脱ぎ捨てなくてはなりません。この行為が脱皮です。
いらなくなった表皮は白く変色しまさに一枚の薄皮を纏ったようになるのですが、この時に飼育環境が乾燥していると皮が縮んでしまい逆に身体を締めつけるように残ってしまいます。
この状態が長く続くと指先などの血行が悪くなり、壊死してしまうので注意が必要です。起きてしまった場合はぬるま湯で充分に湿らせてピンセットなどで取り除いてあげましょう。
このような状態を防ぐ、脱皮をスムーズに行うために湿度は必要不可欠です。
また、きれいに脱皮できず、ぽろぽろと細かくちぎれるような脱皮をする場合にはUVA照明(ナチュラルライト)をあてることによりきれいに脱皮するようになります。
※アルビノ個体やソリッドレッドアイを持つ個体への使用は、眼球を損傷してしまう恐れがあるため注意が必要です。
湿度管理に関して詳しくは、「ライトとヒーターは必要?ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)を健やかに育てる環境づくり」のページへ
自切について
自然下のヒョウモントカゲモドキは、捕食者である鳥やヘビなどに捕まった時や自らが死を感じた時、自分の尾を切り離してしまいます。
残された尾は狂った様に暴れて外敵の気を引きます。その隙に本体は逃げるという訳です。
当然飼育下であってもこのようなことは起きます。
ペットショップから連れて帰った直後にいきなりスプレーで霧を吹いたり、尾を掴んだり、極度の栄養失調や疾患を患った際にも「ストレス=尾の自切」の信号が脳から発せられ尾を切ってしまいます。
尾が切れてしまっても再生されますが、余計なストレスを与えることは控えましょう。
再生された尾は骨組織がなくなり中心が軟骨組織となるため元の尾とは異なる形状や色目になります。
腋下ポケットについて
十二分に栄養を得て成長した個体の腋(わき)の下には【腋下ポケット】と呼ばれる窪みが出来ます。ただ、この窪みにどのような意味があるのかは分かっていません。
病気ではないのですが、すべての個体に出るわけではないので、「病気じゃないか」と不安に思った人も多いのではないでしょうか。
このポケットは品種によってはっきりわかる種類と分かり難い種類があります。
ヒョウモントカゲモドキの様子を日々チェックしておかしな行動をしていないか見てあげてくださいね。
少しでもおかしいと感じたら爬虫類を診てくれる動物病院へ連れて行きましょう。早目に連れて行くことで症状も早く回復します。
1日でも長く一緒に暮らせるように、毎日、変わった所はないかしっかりチェックしましょう。
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