水槽掃除イメージ

水槽飼育をするなら避けて通れないのが水槽掃除。はじめての方の中には「水槽掃除が難しいから水槽飼育はちょっと……」と考える方も多いかもしれません。
そんな方でも大丈夫!簡単に行うための手順やコツを紹介します。

金魚の水槽掃除の前に準備しておきたいこと

カルキ抜きをする

塩素中和剤(カルキ抜き)
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掃除で減った水を満たすための水を用意します。水道水に含まれる塩素は金魚にとって有害なので、水道水に塩素中和剤(カルキ抜き)を入れて、カルキを抜きます。
塩素中和剤がない場合は、1日汲み置いたお水を使用しましょう。
ただし、きちんとカルキが抜けているか注意が必要なため、可能であれば残留塩素テスターでチェックしましょう。

機器の電源を切る

感電防止のために、ろ過フィルターやヒーター、エアレーションといった器具の電源をすべて切りましょう。コンセントから外すのがおすすめです。また、コードのねじれがある場合は元に戻しておきましょう。

金魚を移動させる

水槽から金魚を別のボウルに移しておきましょう。金魚が飛び跳ねて落ちてしまわないよう、ネットなどで慎重に移してください。この時、ボウル内の水は飼育水にすること。ストレスを与えないよう、全ての金魚がゆったり泳げるくらいの広さを確保してください。

バケツを2つ用意する

1つは機器やアクセサリーを掃除するための飼育水をためておくもの、1つは汚れた飼育水を排水するためのものです。掃除用の飼育水はこのタイミングで水槽から移動しておきましょう。水槽の水量の30~50%程度が目安です。

金魚の水槽掃除の手順

砂利クリーナー
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さて、準備ができたら掃除にかかりましょう。
水槽で掃除したい部分は水槽の壁、砂利、ろ過フィルター、アクセサリー類の4つです。この順序で掃除して、最後に減った分だけカルキ抜きした水を加えて完了です。

スクレーパー
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1)水槽の壁

スポンジやスクレイパーを使い、壁についたコケを落としていきましょう。コケが砂利に落ちていくように、上から下に向かって行います。ガラス面についたバクテリアを取りすぎないように、こすりすぎたり取りすぎないように気をつけましょう。(見た目が気にならない程度が目安です)

金魚の砂利
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2)砂利

砂利にはろ過バクテリアと呼ばれる水を綺麗に保つ微生物が付着しており、ピカピカに洗いすぎるとバクテリアがいなくなってしまいます。簡単なのが砂利用クリーナーを使う方法です。砂利に紛れている汚れだけを吸い取ってくれるので、バクテリアを取りすぎることもなく、とても便利です。
砂利をバケツに出して、詰まった汚れを落とす程度に洗う方法もありますが、この場合は必ず飼育水で砂利を洗うようにしましょう。
ろ過バクテリアはとても繊細で、カルキや水温差などの環境変化で簡単に死んでしまうためです。

ろ過フィルター
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3)ろ過フィルター

フィルターを取り外し、バケツに移動しておいた飼育水で洗います。
ろ過フィルターやろ過材の清掃を怠るとフィルターが目詰まりを起こし、本来の効果を発揮しにくくなります。水槽内の水をきれいに保つには、バクテリアを育てることが重要なので、フィルター本体の掃除と同じ日にろ過剤の交換はせず、別の日に定期的に交換をしましょう。

天然流木
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4)アクセサリー類

柔らかなスポンジや歯ブラシを使って飼育水で洗います。水草や本物の岩は自然の一部なので洗う必要はありませんが、目に見える汚れがあれば拭き取る程度にしましょう。細かなすき間のコケなどが取りにくければ、漂白剤を使っても良いですが、その後は必ずカルキ抜き剤で中和してください。

金魚の水槽を掃除する時の注意点

砂利掃除と水抜きを同時に出来る商品も販売されているため、上手く活用しましょう。
ただし、フィルターのろ過材の交換は掃除や水換えと同じ日に行ってしまうと、ろ過バクテリアがいなくなってしまう為、別の日に行うようにしましょう。

金魚の水槽を汚れにくくする方法

水換えを定期的に行う

金魚は胃がなく排泄物が多いため、水を換えないと汚れがどんどん蓄積されていきます。水温や水槽の大きさにもよりますが、基本的に2週間に1回を目安に水換えをしましょう。

金魚の正しい水換えについてはこちら

コケ取り生体を入れる

コケ取り生体イメージ

コケ取り生体はコケを食べてくれる生き物のことです。掃除すると見た目はきれいになりますがバクテリアも減らしてしまうため、小さいエビや貝類などコケをエサに生きるコケ取り生体(オトシンクルスやプレコなど)をいれると、汚れるスピードがぐんと下がります。

エサを与えすぎない

エサを多く与えると、排泄物が増えて水質悪化が進んだり、食べきれず残ったエサが水中に溶け出して、水に含まれる栄養分が自然の状態より増えすぎてしまう『富栄養化』が進んだりします。体の大きさにもよりますが、エサは数分以内で食べ切れる量にしましょう。

金魚の水槽掃除、こんなときはどうするの?

飼いはじめのときはどのくらい掃除と水換えをすれば良い?

飼い始めの1ヶ月くらいは、まだ水槽内にバクテリアが定着しておらず、水質が不安定になりがちです。水質が悪化すると金魚のエサの食いが悪くなったりします。エサの量を控えめにすることと、ちょっと元気がないな、と感じたら、水槽の水を1/5くらい交換してみましょう。(しっかりと水合わせをしましょう)
コケや汚れが目立つときはお掃除が必要ですが、金魚が元気であれば大量の水換えは逆に金魚への負担になる場合もあるので注意しましょう。

飼い始めから1ヶ月ほど経過して、金魚も元気に泳いでいるようであれば、そのあとは1-2週間に一度、水槽の1/2〜1/3くらいの水を抜き、新しい水に交換して水質を安定させましょう。
特に金魚を飼うのがはじめての方は、ついエサを多くあげて水の富栄養化が進んでしまったり、水質が安定していない場合がありますので、上記のタイミングで水を換えてあげると安心です。

金魚飼育に水換えは必要です。水換えは定期的に行うとともに、金魚の様子をしっかり観察して判断することもポイントです。

金魚の水槽掃除について紹介しました。
はじめての方にとって掃除は、飼育する上で一番大変なことというイメージがあったかも知れません。しかし正しい方法で行えば、それほど難しくないことがおわかりいただけたかと思います。金魚が長い間元気に泳いでくれるよう、掃除や水交換をしっかりして水槽の環境を整えてあげましょう。