MeGreenの世界の主役水草について学びましょう。

水上葉と水中葉って何?

ほとんどの水草は「水上と水中」どちらでも生活できるように2つの姿を持っています。同じ種類の水草でも陸上の姿と水中の姿では「葉の形や硬さ」「色」が大きく変化するものもあります。この能力を異形葉性と呼びます。

上の写真は「ロタラ」と言う水草で、人気の種類ですが水上と水中ではこれだけ違いがあります。では、なぜ姿を変えるのでしょうか。

水草は乾季と雨季を繰り返す地域で生き残るために、どちらの環境にも適応できるように進化したと言われています。植物は陸上では重力や風に負けないように「茎は太く」「葉は固い」がっちりとした印象になります。逆に水中に入ると、浮力が働くため、がっちりとした体は必要なくなります。水の流れに沿うように「茎は細く」「葉は薄い」繊細な印象になります。

水中と水上 水草にとって過酷な環境はどっち?

水中は空気中に比べて水草の成長に必要な二酸化炭素を植物が取り入れにくい環境です。また、光合成に必要な光も、水中ではその明るさが減衰していきます。成長、という点では水草にとって水中は空気中よりも過酷な環境と言えるでしょう。そのため、水草は少しでも効率良く水中の二酸化炭素を吸収するために、薄く、細長い形に変わると考えられています。

 

水草の成長に必要なこと ①『光』

MeGreenでつくる”小さな生態系”は水草を中心に循環しています。その”主役”となる水草には”光”が必要不可欠です。光を当てることで、水草は光合成を行い、二酸化炭素を吸収し、水槽内のいきものたちに必要な酸素を供給します。また、太陽の光(直射日光)はNGです。
太陽光は光量の調整ができないため、水温が上昇しすぎる危険があります。また、室内の照明も光が水槽まで届かないため、水槽用のLEDライトの使用をおすすめします。
点灯時間は1日8~10時間が目安です。24時間つけっぱなしにしてしまうと、魚は不眠症になり、水草も疲弊してしまうだけでなく、誰もが困る『コケの発生』につながります。タイマー等で時間を設定すると管理が楽になります。

水草の成長に必要なこと ②『水質』

ほとんどの水草に適した水質は「弱酸性の軟水」です。硬度が高すぎると水質がpHがアルカリに傾いたり、水草の栄養や二酸化炭素の吸収効率が悪くなります。
日本の水道水の硬度は水道局ごとにかなり差があります。北海道や新潟の水道水硬度は30mg/l以下と低く、水草が育ちやすい傾向があります。逆に、関東ローム層のある千葉県や埼玉県の水道水硬度は80mg/l以上と高く、水草育成の難易度が高い傾向があります。

MeGreenセットで初めて水草育成に挑戦される方は、下記リンクより、ご自宅の水道水硬度を確認してみてください。水道水の硬度が高い場合はMeGreenシリーズから簡単に硬度を下げることができる軟水化パックを使ってみましょう。水道水の硬度が高くても、諦めてはいけません。
参考:
全国水道水硬度リスト
MeGreen軟水化パック

 

水草の成長に必要なこと ③『栄養(肥料)』

植物用の肥料には液体肥料と固形肥料の2種類があります。液体肥料は葉や茎から吸収され、葉の色を鮮やかにする等、必要に応じて添加をおすすめします。固形肥料は低床に埋めることで根っこから栄養が吸収されます。水草が育つ底床をつくるのに必要なため、水草の様子を見ながら定期的な追肥をおすすめします。肥料の与えすぎはコケの原因になります。少量を定期的に与えるのがポイントです。
参考:MeGreen水草栄養ペレット

 

調子が悪いときは…光×水質×栄養(×CO₂)のバランスを考えてみる 

光・水質・栄養のいずれかの要素が一つでも欠けると水草は綺麗に育ちません。が不足していれば水草は光合成ができず、成長に必要なエネルギーを生成できません。水質があっていなければCO₂や肥料の吸収効率が悪くなり、体調を崩します。栄養が不足すると、新芽が矮小化・白化するという症状が現れます。 

 

水上葉の水草を植えたら枯れてきた

水上葉を植えてしばらくすると、元々付いていた葉が枯れていきます。これは水草本体が枯れているのではなく、水中化しているサインです。水草は水中に入ると、水中葉を展開するために、不要な水上葉を枯らす機能があります。水上葉が枯れた後、水中葉が展開されない場合は水槽内の環境が適していない可能性が考えられます。

水草が成長せず枯れてしまう

光は十分に点灯されていますか?水槽用のLEDを8~10時間を目安に点灯させてください。室内の蛍光灯では光量が不十分です。
水槽用LEDを点灯しているのに育たない場合は別の原因が考えられます。

水草の新芽が白化・矮小化する

栄養不足が考えられます。固形肥料を追肥し、しばらく様子を見てください。肥料の入れすぎはコケの発生原因になりますのでご注意ください。

赤い種類の水草が赤くならない

水草が赤くなるには栄養、CO₂、水質の全てが最適な状況かつ、通常よりも強い光量が必要になります。条件を満たさない場合でも茶褐色に発色し、成長します。

育たない水草がある

MeGreenメソッドではたくさんの種類の水草を植えて、その中で環境に適応した種類の育成を楽しむという考え方をしています。(生態系の構築)
最初は育たなかった水草も月日が経ち、底床に栄養が蓄えらた後もう一度チャレンジしてみると育つことがあります。一度は枯れてしまったからと諦めず、水草が育つ環境づくりを楽しみましょう。

 

毎日水草を観察しよう

水草を観察していると写真のように気泡がついていたり空気が出ていることがあります。これは水草が呼吸して酸素を排出している証拠で水草の調子が良い合図でもあります。
水草は光合成によって二酸化炭素と水から栄養分を作り出しますが、化学反応が終わった際に”酸素”が排出されMeGreenの世界ではその酸素をいきものたちが呼吸に使用します。
環境さえ整っていればこの光景を見ることができますので”光×水質×栄養”を最適なバランスにすることが重要です。日々水草を観察し試行錯誤しながら楽しみましょう。

 

MeGreenに使う水草のご紹介