ろ過フィルターのエンジンともいえるマグネットモーター。細部に渡る設計技術。

設計担当 大島巧士

ろ過フィルターのモーターは車でいえばエンジンのような存在。水を循環させるための原動力になります。現在のモーターの主流は「マグネットモーター」。モーター内のコイルが磁場を発生させ、磁力をもった軸を回転させる仕組みですが、ハウジング部分とマグネットインペラーが限りなく非接触の構造となることで、音が静かで長寿命、という特徴があります。

モーター設計へのこだわり

静音、長寿命という特徴を発揮させるため、ジェックスが採用するマグネットモーターはすべてオリジナル設計。
日本は地域により50Hz/60Hzの違いがあるため、どの地域でも性能を最大限発揮し、静音性と長寿命を実現する必要があります。

内部のマグネットインペラーは毎分約3,000回転を超える、超高速回転。24時間精度高く回り続けるためには、モーター本体、インペラー、水の導線、またフィルター本体にセットする位置など、細部にわたる設計が重要です。

完全防水、絶縁性能を持つ独自のモーター設計

ジェックスが採用している水中マグネットモーターはすべて内部に特殊樹脂を充填しています。
これはモーター自身が水没して使用するために、完全な防水機能を持たせるためです。
絶縁性のある特殊な樹脂を使用することで、水中での使用において電気的絶縁性能を確実に確保します。

24時間365日水中で駆動させる電気モーターはアクアリウム用品以外にはあまり存在しません。
アクアリウムのために独自の設計と製造工程にて生産し、安定した品質を確保しています。

インペラーへのこだわり

インペラーのほとんどはマグネットとプロペラが一体化した形状。プロペラ部の回転により水流を起こし、水をモーターに吸い込み、排出させます。水流の強さはインペラーが回転する力と、プロペラ部の大きさや形状で決まります。そのバランスが悪いと効率の良い水流は起きずに、異音や短寿命の原因になります。モーター自体の力と、インペラーの形状のバランスの良さは、モーターが持つ最大限の力を発揮するだけでなく、省エネ性能にも結びつきます。

マグネットハウジング設計のノウハウ

高速回転するインペラーが収まるハウジングの精度は非常に重要です。モーター本体内部のコイルから生まれる磁力をインペラーの磁力と結びつけるためには、インペラーとハウジング部分のクリアランスや、水が入り込みやすくする形状なども精密に設計する必要があります。

このクリアランス(隙間)に異物が挟まると、水量低下や異音の原因になることがあります。また、異物でなくても、空気がここに入り込むと、「カラカラ」という音が発生(エア噛み)することがあります。電源のON/OFFをすることが多くは解消しますが、そのエア噛みを極力押さえるための設計も、ジェックス製モーターハウジングの特徴でもあります。

 

トラッキング防止プラグ採用

アクアリウム用品は水槽という「水」の存在のすぐそばで使用する用品です。
電気を使う用品も多く、水滴やホコリがコンセント付近に付着した際に、万が一の事故を防止することが必要です。

水と電気は相性が悪く、この品質が確保できなければ、感電に至ります。

このような事故が起きないように、日々品質の管理をおこなっていますので、安心してアクアリウムライフをお楽しみ頂けます。

 

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