「音」が静かなエアーポンプを求めて…

2019年2月に発売したエアーポンプ新商品「サイレントフォース」。開発構想から2年以上を費やした自社設計商品です。ジェックスではイーエア、SIONという2つのエアーポンプのラインナップを持っていますが、今回開発したサイレントフォースは全く新しいコンセプトで企画をスタートしました。

サイレントフォースの開発着手時に決めたメインコンセプトは「圧倒的な低振動」であることでした。その理由はいくつかあったのですが、すでに現在のエアー吐出の構造で考えると、「静音性」の構造上のメーカー間の競争は限界に達している、という判断がありました。

つまり、構造をいくら工夫しても、排出される「音のレベル」は、一定以上のパワーを求めるとどうしても限界がある、と考えたわけです。
しかし、ユーザー訪問を繰り返す中で、一つの発見がありました。それは、ユーザーがエアーポンプの下にタオルを敷いたり、そっくり覆っているケースが多々あったことです。
その理由を聞くと「振動でガタガタ音がする」「動いてしまう」ということでした。エアーポンプから直接発する音ももちろん不快だが、エアーポンプが何か触れることで発する音も、ユーザーは不満に感じている、ということがわかりました。

そんな経緯の中で「振動を徹底的に抑えよう!」とスタートした開発(設計)ですが、開発当初は技術的・テクニカルな手段で振動を抑えようと、ジェックスの設計陣が悪戦苦闘していたような気がします。

低振動の設計

現在流通しているエアーポンプのほとんどは「ダイヤフラム式」といって、ゴムパーツを電気的に振動させて空気を押し出す構造です。振動を利用するため、ブーンという音や、振動がどうしてもエアーポンプ本体に伝わります。そもそもの振動がない構造のエアーポンプも存在しますが、現状では十分な空気の吐出量は出ていません。

様々な構造を検討しましたが、実用レベルには達しない、ということで初年度の開発完了は断念した、という経緯がありました。

その状況の中で、一つのアイデアが生まれました。それは、「振動を利用して、振動を抑える」というものです。一つの振動はそのまま本体に伝わりますが、二つの振動をぶつけて相殺させれば、振動は収まるのではないか、というアイデアです。
加えて、発生音も抑えたい、そのためには空気がエアーポンプ本体に入り、エアーポンプ本体から出るまでの距離をできるだけ長くする、ということも必要、と要素が設計思想に入りました。

中型以上のエアーポンプにこだわる

マーケティングサイドから設計チームに求めたものはもう一つ、「中型以上の水槽を対象にしたエアーポンプにしてほしい」ということでした。ユーザーの声を聞く中で、音や振動に対して不満を持つユーザーは、60cm水槽など比較的大きな水槽所有者に多かった、ということも理由の一つです。

低振動を求めたゆえ、本体サイズは相応に大きくなりました。社内でもこの「大きさ」については意見が分かれましたが、消費者不満の解決を最優先に考え、低振動の性能を最も発揮できるギリギリのサイズ、という選択になりました。
結果的には、手で触れるとはっきりわかるような「振動の差」を得ることができ、更に発生する音も現状の商品を下回ることができました。

エアー吐出量を実測で表示する

エアーポンプに求められる基礎的な能力は「しっかり空気を吐出できるか」です。カタログに掲載する吐出量はもちろん実測値。実際の水槽で使っていただれば、実測値の商品とカタログ値の商品の差を感じることができます。

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