白濁り

 

突然発生する水槽の白濁り。お魚を飼育している方は、一度は経験したことがあるのでは無いでしょうか?
メカニズムを知っていれば、白濁りが発生しても怖くありません!
原因や対策方法などをきちんと理解し、上手に白濁りとつきあいましょう!

白濁りはなぜ起こる?原因を知ろう!

上の写真のような状態を一般的に「白濁り」といいます。
白にごりが発生する条件については、実は詳しくはわかっておらず、原因不明というのが現状です。しかし白にごりが起こりやすいケースとして、以下の3つが挙げられます。

①水槽立ち上げ時や、水換えを行った後
②ろ材、砂利をきれいに洗った、もしくは新しいろ材、砂利に入れ替えた後
③水換えせず、ろ材が目詰まりしている状態(アンモニア分の上昇、エサの与え過ぎ)

※③では茶色くにごるケースもあるのですが、目詰まりしてろ過バクテリアが減少した時に白くにごる場合があります。

特に①で生じることが多いのですが、共通して言えることは「ろ過バクテリア」が少ない時に起きていることが考えられます。

ろ過バクテリアとは?

ろ過バクテリア

ろ過バクテリアは、魚の糞や餌の食べ残しなどが腐敗して発生するアンモニアを、まずは亜硝酸塩に分解します。さらには亜硝酸塩を毒性の低い硝酸塩に分解してくれる熱帯魚飼育には欠かせないバクテリア達の総称のことです。

ただし、白濁りはすべての水槽に起こるわけではありません。例えば2台の水槽を同じ条件(水、使用器具など)で立ち上げても1台のみ白にごりが発生するということもあります。

なぜ白くにごって見えるの?

主な原因

  • 微生物

    ①大量発生した微生物

  • バクテリアの死骸

    ②ろ過バクテリアの死骸

  • 有機物

    ③有機物(生物の死骸、排泄物、
    餌の食べ残しなど)

ろ過バクテリアが少ないと、図③の有機物をうまく分解することができずににごりの原因となります。
もちろん3つが複合して発生している場合がありますが、いずれも目で見て確認できるようなものではありません。
また、図①の微生物がどういう条件で、ろ過バクテリアに代わって短期間に大量発生するかは現在わかっていません。
※発生した微生物や有機物が生体に影響を与えることはありません。

白濁りを解決するには?4つの対策をご紹介!

対策前に要注意! 水槽の立ち上げ時は様子見を。水槽の立ち上げ時はバクテリア自体が少ないので、一時的に白くにごる場合があります。2~3日様子を見ればろ過バクテリアが増え改善していくことが多いようですので、にごっているからと、この時にろ材を洗ったり、水を少し換えたりしないようにしましょう。一時的にはにごりが薄くなるかもしれませんが、ろ過バクテリアが少ない状態になってしまうことで白濁りが再発してしまう恐れがあります。

2〜3日様子を見たけれど、白濁りが改善されない場合、いつまで待てばよいかという点が気になるところですが、一般的にろ過バクテリアの定着には10〜14日かかると言われています。
それ以上白濁りが続くようでしたら、使用環境によってろ過バクテリアが定着していない可能性がありますので、以下の対策を試してみましょう!

1)水をリセットする

水をリセットするイメージ

再発する可能性はありますが、やってみると意外と起きない時も…。

2)バクテリアの増殖を促す

バクテリアの増殖を促すイメージ
※画像クリックで、商品ページへ

ポンプを使って水中に空気を送り込む「エアレーション」を行ったり、観賞魚用バクテリア用品「サイクル」を使用してみてください。

3)水質調整剤を使用する

アクアピュアシリーズやNEWピュアWなどがおすすめです。
※水質調整剤を用いることが一番有効ですが水草水槽や古代魚、甲殻類やナマズ類を飼育している場合は注意が必要です。

アクアピュア
NEWピュアW

※画像クリックで、商品ページへ

4)ろ過フィルターと、ろ材を見直してみる

水槽の容量によって、最適なフィルターは変わってきます。ろ過力が足りず、白にごりが起きやすくなっているのかもしれません。また買ったばかりのフィルターに同封されているろ材は「水槽立ち上げ初期に適したろ材」であることが多く、その後水槽の様子を見ながら、ろ材の量や種類を自主的に工夫していく必要があります。

< 水槽サイズと生体ごとのフィルター適合表 >

水槽サイズと生体ごとのフィルター適合表

水中モーター式フィルター
※画像クリックで、商品ページへ

水中モーター式フィルター(ぶくぶくフィルター)

モーター部分、ろ過槽部分ともに水槽内に設置します。水中モーターでマット部分に水を吸い込みろ過します。

外掛け式フィルター
※画像クリックで、商品ページへ

外掛け式フィルター

水槽の枠に掛けて使用します。水槽の外側に設置されたろ過槽に水中モーターで水送り、ろ過します。

上部式フィルター
※画像クリックで、商品ページへ

上部式フィルター

水槽の上に乗せて使用します。モーターでろ過槽に水をくみ上げてろ過を行います。

外部式フィルター
※画像クリックで、商品ページへ

外部式フィルター

水槽の外に置いたろ過槽に水を送り、密閉したろ過槽内で強制的に水を通し、ろ過を行います。

底面式フィルター
※画像クリックで、商品ページへ

底面式フィルター

水槽の底に置き、その上にろ過材となる砂を敷いて使用します。エアーポンプの他、各フィルター(モーターを使用するもの)と接続して使うことができます。

白にごりに合ったろ過材

ろ過材にも様々な種類がありますが、ろ過バクテリアの機能低下が主な原因である白にごりには、生物ろ過に優れたろ過材を使うのがよいでしょう。

バクテリアろ過材シリーズを見る

これは「白にごり」ではありません

サンゴ砂によるにごり

サンゴ砂自体が白いので、水槽をセットした場合サンゴ砂の粒子が浮遊して白っぽく見える場合があります。しばらくすると沈殿するので問題ありません。

砂利によるにごり

十分に洗わないまま使用した場合(ソイルは除く)、砂利の汚れにより白くにごる場合があります。「水洗い不要」以外の天然砂利はにごりが取れるまで水洗いする必要があります。

光の影響

ライトの光が白っぽいのと砂利が白系ですと、全体的に白っぽく見える場合があります。白にごりの起き始めと思われる場合がありますが光の影響ですので問題ありません。

実際に白く濁った水槽を顕微鏡で見て、詳しく動画で解説しています。
GEX LABO 9th「水換え後や立ち上げ後の白濁りの飼育水を見てみよう」

YOUTUBEチャンネル GEX Aquarium