マダガスカルのアンピシンダバ半島に広がる竹林の奥深くで、エキゾテラチームは新種のヤモリを探す冒険に挑みました。彼らのターゲットは、数日前にカメラでとらえ損ねたばかりの、小さく神秘的な緑色の昼行性ヤモリ。チームメンバーの心は、期待と興奮で高鳴っていました。
この上ない驚異があふれるマダガスカル。この島は、地球上で屈指の生物多様性を誇る宝庫です。一歩足を踏み出すたびに、自然の偉大さを全身で感じることができます。アンピシンダバの竹林は、まさにそのドラマが繰り広げられる舞台でした。
朝、金色に輝く光が空に広がり、竹の葉に宿る露がきらめきます。しかし、変温動物であるヤモリにとっては、まだ少し肌寒い時間帯です。彼らが姿を現すのは、夜の冷え込みから逃れ、太陽の光で体を温めるごくわずかな時間だけ。この限られた瞬間が、私たちの探索をさらにスリリングなものにしました。
森の空気は、夜の涼しさと昼の南国の暖かさの間を行き来し、その息吹まで感じられるようでした。モンスーンの激しい雨から穏やかな乾季まで、自然のリズムが私たちの冒険に彩りを加えていきます。
その朝、森の奥へと進む私たちは、様々な生き物たちと出会いました。朝日に輝く鮮やかなオオヒルヤモリ(Phelsuma grandis)、縄張りを巡って争うヒロオヒルヤモリ(Phelsuma laticauda)のオスたち。さらに、Phelsuma seippiが、植物に集まるカメムシの幼虫から甘露を飲む、まるで優雅なバレエのような光景も目にしました。
そんな中、竹の葉の間に、一瞬だけ黄金色の小さな影が現れました。カメラに手を伸ばす間もなく、その正体不明の生き物は、素早く茂みに姿を消してしまいます。その小ささから、もしかしたら孵化したてのニブイロヒルヤモリ(Phelsuma dubia)ではないかと、期待が胸を高鳴らせました。
数々のフィールド経験を積んできた私たちは、焦らず、忍耐強くじっと待つことにしました。時間がゆっくりと流れる中、ついにその小さなヤモリが再び姿を見せました。そっと太陽の光を浴びるその姿は、見事なカモフラージュの使い手。チームメンバー全員の心に、「これはもしかして、まだ誰も知らない新種では?」という期待がよぎります。
さらに驚くべきことに、成体と思われる、竹と同じ緑色をしたヤモリも現れました。私たちの冒険は、ついに一大発見の瞬間を迎えようとしていたのです。
私たちは慎重に調査と記録を進め、その後、著名な爬虫類学者アヒム・レルナー博士によって、このヤモリは新種「Phelsuma vanheygeni(ヴァンヘーゲン・ヒルヤモリ)」として正式に記載されました。これ以上ないほど最高の瞬間でした!

